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中国の食事で思い出す事


もう十年以上前になるが、会社の仕事で中国によく出張していた。当然ながら中華料理店に行くことになる。日本でもおなじみの食堂だが、戸惑う事も結構あった。

 最初に食器を各自熱湯で消毒する。

日本だと、料理の数に合わせ多数の小皿が重ねて脇に供されるが、中国では深めの茶碗、皿、箸が各自の席にセットされる。これを各自、最初に熱湯で消毒し、そのまま何度も使用する事になる。日本に来たことのある中国人が同席すると、こちらが皿を代えないのかなという顔をすると、気を利かせて頼んでくれる場合があるが、基本同じ取り皿で食べる事になる。最近では、消毒されシュリンク包装された取り皿セットが提供される場合も多くなっているらしい。

 外食で米飯は基本食べない

日本では食事には炭水化物がつきもので、米もしくはチャーハンを頼むケースが多いが、基本、炭水化物は外食では注文しない。味の濃い料理や、四川料理等の辛いものだと、白米を頼むか聞いてくれるが、調理されないものは、頼まないみたいです。チャーハンは日本では立派な料理だけど、中国人のイメージ的には冷や飯と残菜を利用した残飯料理の様で、まず食べません。

 会食で関係者以外が同席する

中華料理は、大皿で供されるので、日本人的には少人数だと種類が頼めなくて行き難い。これは中国人でも同様に考えるらしい。この解決策として、顧客と会食すると、関係ない人が同席する事が結構ある。商談後の会食で、面会していない人が同席するので、同行の中国人に紹介を頼むと、不要と言われる場合が多々あった。郊外の工場近くの料理店だと、驚くほど料金が安いので、これもありかと納得するけど、色々な考え方がありますね。

 残りを持ち帰る

日本だと、食中毒等の心配がある為か、残った料理を持ち帰るのを断られる事があるけど、中国だとスーパーにある総菜の包装を用意してあり、気軽に渡してくれる。中国人は、会食でケチるのは流儀に合わない様で、残らない様注文する様な事はしません。勢い料理が余りますが、親しくなると、結構持ち帰ったりしてます。日本でも中国人が経営している中華だと、何の抵抗もなくパックを貰えます。

 お頭つきの鳩料理(写真)

以前、アグネスチャンがTVで鳩を見ると美味しそうと思うと言っていましたが、鳩を一羽料理して供する料理があります。甘辛く焼き上げているので、日本人でも美味しいと思います。ただ、頭も一緒に供されるのが、あまり気持ちの良いものではありません。日本の尾頭付き刺身と同じ発想で、一匹きちんと料理していますという事らしいです。外国人が、魚に見つめられたら食べられないと言う気持ちが判ります。中国では豚の頭も肉屋で見かけますが、これもあまり気持ちの良いものではないですね。

 鶏の足・豚の耳

その他の、中華料理の中でも気持ちの悪いもの2種です。日本人でも、面白がって納豆やクサヤを食べさせようとする輩がいますが、中国人もその手と会食するうと、出て来る料理です。鳥の足は、ゼラチン質で、豚足が好きな人は美味しいかもしれません。でも三本足の形状を見ただけで、げんなりします。豚の耳は何がうまいのか全く判りません。

 魚料理

中国でも魚料理は結構食べます。日本の様な焼いて醤油をかけただけ(魚の一番おいしい食べ方だと思うけど)、というのではなく、蒸したり、揚げたりされて上にきちんと餡がかけられています。ただ川魚系なのか、身の締りがなく、漁港近くで育った日本人にはあまり美味しいと言える料理ではないです。感心するのは大抵の中国人が魚の食べ方がうまいという事です。小骨をより分けてきれいに食べます。日本人より上手な人が多いです。ホント。